塚脇淳(1952-)は、30年以上にわたり一貫して鉄による抽象彫刻作品を制作してきた作家です。塚脇は、熱を加えることによって自在に変化する棒状の鉄材を、ひたすら叩くことによって流れるような曲線を生み出します。
「鉄をたたくことで得られる反りが作り出す空間を組み合わせ構成する表現と,また一方,そういった構成を考えずに鉄に向かう表現とが振り子のように存在していて,ここ数年はその振り子は後者に大きく振れているように思う。使う材料の形状や方法は前者よりもさらに単純になっている。けれども出来上がった作品は逆に饒舌になっている。『捨てるだけ捨ててしまって,残ったものを表わせ』(塚脇の師匠である師匠辻晉堂による)。この言葉を唯一の手掛かりとして始めた長いながい鉄との旅,今や接続のためのボルトもなくなって1枚の鉄板をぐるぐる巻きにしていくだけになってしまった。けれどもこれが自分の表現にとって大事なことに抵触している感覚がある。その感覚を信じて進むしかない。」と塚脇自身が言うように、鉄という素材と作家のたたく力とが合わさるなかで、その作品からは塚脇にとって必要でない素材、メソッドといったありとあらゆるものがそぎ落とされていきます。
そうして彫刻された作品たちは、全て同じ素材であるにも関わらず、ひとつひとつが異なる言葉をもって静かに私たちに語りかけてくるようです。
作品 © 塚脇淳
写真・解説文・編集 © ギャラリーヤマキファインアート
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作品情報
作者経歴
1952
京都府に生まれる
1979
京都市立芸術大学美術専攻科彫刻専攻 修了
1982
「第5回エンバ賞美術展」エンバ中国近代美術館(兵庫)
1983
「第10回現代日本彫刻展」宇部野外彫刻美術館(山口)
2007
PENZA 国際彫刻シンポジウムに参加(ロシア、ペンザ)2009年、20012年
主な個展
1983
「第16回現代日本美術展」東京都美術館(東京)京都市美術館(京都)
1984
「アート・ナウ’84」兵庫県立現代美術館(兵庫)
1987
「塚脇淳彫刻展:第3回本郷新賞受賞記念/鍛えられた鉄1981-1987」札幌彫刻美術館(北海道)
1990
「第3回美濃加茂彫刻シンポジウム’90」美濃加茂市前平公園(岐阜)
1998
「MISSOURI Project」BEMIS Center for Contemporary Arts アーティスト・イン・レジデンス(アメリカ、ネブラスカ)
1999
「TEMPORARY GALLERY」神戸大学(兵庫)
1999
「塚脇淳展」西脇市岡之山美術館(兵庫)
2003
「塚脇淳展 From The Earth Project:The Vision of Seventy Feet High」西宮市大谷記念美術館(兵庫)
2005
「塚脇淳展」関西コンテンポラリーアートラボラトリー(兵庫)
2007
塚脇淳展「WORK in」 CAP HOUSE(兵庫)
2009
「神戸ビエンナーレ2009 神戸港・海上アート展」(兵庫)
2011
「塚脇 淳 ”Drawings+Maquettes”」ギャラリーヤマキファインアート(兵庫)
2016
「仁川で創る JUN TAMBA works in INCHEON」仁川官洞ギャラリー(韓国)
主なグループ展
2016
「KIITO実験展 ―彫刻と身体による空間の再認識、再検証」 デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)(兵庫)
2017
「拡がる彫刻 熱き男たちによるドローイング 植松奎二 JUN TAMBA 榎忠」BBプラザ美術館(兵庫)
2020
「ひろがる現代彫刻」 西宮市大谷記念美術館(兵庫)
2026
丹波篠山まちなみアートフェスティバル(兵庫)
主な受賞暦
1882
第5回エンバ賞美術展 優秀賞
1985
第1回三田彫刻コンペティション 大賞受賞
1987
第3回本郷新賞
2001
朝来2001野外彫刻展 IN 多々良木 優秀賞
2001
兵庫県芸術奨励賞 受賞



