林勇気「やすみのひのしずかなじかん」

林勇気「やすみのひのしずかなじかん」

 

 

ギャラリーヤマキファインアートは、10月19日(土)より、林勇気「やすみのひのしずかなじかん」を開催いたします。林勇気は関西を拠点に活動する映像作家で、国内外の美術展や映画祭に出品しています。

 林は、1976年に京都市に生まれ、1997年に映像制作を始めました。自身で撮影した膨大な量の写真をコンピューターに取り込み、切抜き重ね合わせることでアニメーションを作る彼の制作スタイルは、デジタルなメディアやインターネットを介して行われる現代的なコミュニケーションや記憶のあり方を思い起こさせます。作品は、記憶の断片化、デジタル画像の共有と流通・消費について、壮大な世界観で表現され、始まりや終わりのない、まるで浮遊しているかのように流れる映像は、素材となる膨大な量の画像・写真を通して、それが自分とどこかでつながっているのではないか、深い部分でリンクしているのではないかと私たちの日常生活の視覚経験に訴えかけます。

これまでデジタル技術を駆使して記録や記憶の在り方を探ってきた林は、近年、映像メディウムの脆弱さ・成立条件や知覚体験について問い直すことを試みます。弊画廊での2016年個展「image data」においては、デジタルデータとしての映像の成立条件に加えて、非物質性、受容や消費のあり方に対する意識をより先鋭化させていきます。

さらに、2018年にドイツにて映像作品のアーカイブについての調査を行い、その経験を元に映像作品の保存形式(の複数性)と時間軸という観点へと広がりをみせ、プロジェクターや再生機の存在自体を作品に取り込み、デジタルデータとしての映像をピクセルの数値に還元するなど、映像メディアの成立条件に対して様々な表現に取り組み、更なる発展を見せます。

本展「やすみのひのしずかなじかん」は、林が子供の頃に書いた架空の地図を見つけた事から2007年に制作した作品です。それは、今ではほとんど使われていない、ビデオカメラやデジタルカメラ・PCなどを使って制作した映像作品です。今回、この映像を分析・解析し、現在の映像機器で全ての素材を撮影し直し、現在の映像フォーマットとPCとアプリケーションによって、出来る限り忠実に高解像度の映像に制作しなおします。

作品であるデジタルデータの映像には、時代の変化に呼応して、常に保存、復元と再現、映像機器と映像フォーマットという事柄がつきまといます。デジタルデータはどのように保存・復元、再現され、未来へと継承されていくのでしょうか。「様々な事を反射させながら、過去と現在の交差と接続を試みます。」という林、映像の保存、復元と再現、映像機器と映像フォーマット、アップスケーリングなど、様々な差異が前作との共通項やズレを生み出し、新たな「やすみのひのしずかなじかん」があらわれるでしょう。

今注目のアーティストの一人である林勇気の新たな展開をこの機会にぜひご高覧ください。

 

《イベント》

10月19日(土)17:00-19:00 オープニングパーティー(作家 林勇気 在廊)

10月26日(土)14:30- アーティストトーク 林勇気×大下裕司(大阪中之島美術館準備室 学芸員)

 

 

 


【主な個展】
2004ギャラリー三条(京都)(’05、’06)
2007gallery neutron(京都)(’08、’09)
20082008 ギャラリー揺(京都)(‘13)、世田谷ものづくり学校 IID gallery(東京)
2009neutron tokyo(東京) (‘12)
2010ギャラリー名芳洞 blanc(愛知)、ギャラリーヤマキファインアート (神戸)
2011兵庫県立美術館(神戸)、sample white room (奈良)、E&Cギャラリー(福井)
2012柏プラネタリウム (千葉)、南山城村AIR 青い家 (京都)2004 ギャラリー三条(京都)(’05、’06)
2014シアターカフェ(愛知)、神戸アートビレッジセンター(神戸)
2015HAPS 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス (京都)、trace (京都)、ギャラリーほそかわ (大阪) 安治川倉庫 FLOAT (大阪)、Gallery TRI-ANGLE (宝塚大学 / 兵庫)
2016京都芸術センター (京都)、ギャラリーヤマキファインアート (神戸)、HIROBA (京都)
2017Gallery PARK(京都)
2018ギャラリーほそかわ(大阪)
2023Super Studio Kitakagaya (大阪)

【主なグループ展】
2002「イメージフォーラムフェスティバル」(新宿パークタワー / 東京、横浜美術館 / 神奈川、他)、「バンクーバー国際映画祭」(カナダ)、「高雄国際映画祭」(台湾)
2003「STARTART001」(細見美術館 / 京都)、「香港国際映画祭」(香港)、「アジアン・アメリカ国際映画祭」(アメリカ)、「ソウルフリンジフェスティバル」(韓国)、「ナッシュビル国際映画祭」(アメリカ)
2004「アウト ザ ウインドウ」(国際交流基金フォーラム / 東京、Project Space ZIP / 韓国)、「透過する音楽」(京都芸術センター / 京都)
2005「裏・アートマップ」(京都芸術センター / 京都)
2006「AMUSE ART JAM」(京都文化博物館 / 京都)、「トロント・リール・アジアン国際映画祭」(カナダ)
2007「トランスメディアーレ」(ドイツ)、「新進アーティストの発見 in あいち」(愛知芸術文化センター / 愛知)
2008「Art Court Frontier 2008 #6」(アートコートギャラリー / 大阪)
2009「Re:membering Next of Japan」(Doosan art center. Gallery loop/韓国)、「migratoryー世界に迷いこむー」(アートコートギャラリー / 大阪)、「白昼夢 Daydream」(愛知県立美術館ギャラリーH,I室 / 愛知)
2010「ふれて/みる」(中京大学Cスクエア/愛知)、「松本現代美術フェスティバル Asian Art Film Program」( 碌山美術館研成ホール、樋口邸/ 長野)
2011「Human Frames」(Kunst im Tunnel/ドイツ、Substation/シンガポール)、「PARIS FESTIVAL OF DIFFERENT AND EXPERIMENTAL CINEMAS」(COLLECTIF JEUNE CINEMA/フランス)、「Drawing Exhibition ドローイングの距離」(CAP STUDIO Y3/兵庫)
2012「恵比寿映像祭 映像のフィジカル」(BYTで参加 東京都写真美術館 / 東京)、「映像芸術祭 MOVING」(Social Kitchen で個展、他/京都市内)、「高尾小フェス」(旧高尾小学校/京都)、「HUMAN FRAMES FESTIVAL」(Werkstatt der Kulturen/ドイツ)、「アートラインかしわ」(柏プラネタリウムで個展、他/千葉)、「モニターとコントローラーの向こう側-美術とテレビゲーム-」(neutron-tokyo/東京)
2013「溶ける魚 つづきの現実」(精華大学 ギャラリーフロール、ギャラリーPARC / 京都)、「歩く男」(CAS / 大阪)、「Human Frames showcase at Nuit Blanche 2013」(パリ市街地 / フランス)、「FILMS D’ANIMATION #1」(MAISON POPULAIRE / フランス)、「あなたがほしい i want you」(WELTKUNSTZIMMER / ドイツ)
2014「あなたがほしい i want you 」(大阪府立江之子島文化芸術創造センター / 吹田歴史文化町づくりセンター 浜屋敷/ 大阪) 「窓の外、恋の旅 -風景と表現」(芦屋市立美術博物館 / 兵庫)
2015「映像芸術祭 MOVING 2015」(HAPSで個展、京都芸術センター / 京都) 「アートでつなぐみんなの実験場 えのこじま仮設映画館」(大阪府立江之子島文化芸術創造センター/ 大阪)
2016「美術と音楽の一日 rooms」(芦屋市立美術博物館 / 兵庫)、「第2回 PATinKYOTO 京都版画トリエンナーレ2016」(京都市美術館 / 京都)
2017「Shizubi Project 6 彼方へ 國府理・林勇気・宮永亮」静岡市美術館、「未来への狼火」太田市美術館・図書館、「港都KOBE芸術祭」神戸ポートターミナル、神戸港ほか
2018「あなたがほしい i want you」江之子島文化創造センター、大阪府、浜屋敷、吹田 「Art trip vol.01 - 窓の外、恋の旅。/風景と表現 - 」芦屋市立美術博物館
2019「Yuzu muge」林勇気×藤本由紀夫 (ギャラリーほそかわ/大阪)、「森の中物語をつくる」から(あさご芸術の森美術館/兵庫)、「Stone Letter Project #3 石版工房 Site-specific Lithography」(京都場/京都)
2020「Kyoto Steam」(京都市京セラ美術館 / 京都) 、 「徳島のコレクション 2020年度第1期 特集 新収蔵作品を中心に」(徳島県立近代美術館 / 徳島) 、「Photophobia」(Art Gallery of Hamilton / ハミルトン、カナダ) ※オンライン、 「宮島達男 クロニクル 1995-2020」 (千葉市美術館 / 千葉) ※ 時の蘇生・柿の木プロジェクトで参加、 「美術と音楽の9日間 ROOMS」 (芦屋市立美術博物館 / 兵庫) 、「HBK Film Forum, Jenseits der Realität」(ブウランシュヴァイク芸術大学 HBK、ブウランシュヴァイク、ドイツ) ※オンライン
2021「横を向いたつもりでどこを見ているの?」(奈良市美術館/ 奈良)、「映像は発言する!2021」(ギャラリー16/ 京都)、「オーバーハウゼン国際短編映画祭」(オーバーハウゼン、 ドイツ)、「ミニキノフィルムウィーク バリ国際短編映画祭」(バリ、インドネシア)、「EXiS Experimental Film and Video Festival in Seoul」(ソウル劇場/ ソウル、韓国)、「BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW」 (webで公開)
、「10. Jahrestag Großes Ostjapanisches Erdbeben」(CinéMayence/ マインツ、ドイツ)、「イスタンブール国際実験映画祭」(ペラ美術館/ イスタンブール、トルコ)、「CYFEST-13 International Media Art Festival, ビデオプログラム」(エルミタージュ美術館 ユースエデュケーションセンター / サンクトペテルブルク、ロシア)
2022「2022年 コレクション展Ⅰ た・び・て・ん」 (兵庫県立美術館/ 兵庫)、「Study: 大阪関西国際芸術祭」(船場エクセルビル、他/ 大阪)、「テールズアウト」 (大阪中之島美術館/ 大阪)、「アーティストフェア 京都」(京都新聞ビル 地下1階/ 京都)、「Non syntax Experimental Image Festival」(ROOF LIGHT/ 台北、台湾)、 「みんなのまち 大阪の肖像 第2期「祝祭」との共鳴。昭和戦後・平成・令和」 (大阪中之島美術館/ 大阪)、「カッセル・ドキュメンタリー・フィルム&ビデオ・フェスティバル」(Bali Kino、カッセル、ドイツ) 、「BIWAKO ビエンナーレ」(滋賀)、「デザインスコープ -のぞく ふしぎ きづく ふしぎ」(富山県美術館/ 富山)、 「ドリーム/ランド」(神奈川県民ホールギャラリー/ 神奈川)
2023「2023年コレクション展I 虚実のあわい」 (兵庫県立美術館/ 兵庫)、「Study:大阪関西国際芸術祭 2023」(グランフロント大阪ナレッジプラザ/ 大阪) 、「EASTEAST_TOKYO 2023/ EE_V/S/P Program: the PLAN」(科学技術館/ 東京)、「RAM PRACTICE 2023[SCREENING & ROUND TABLE]」(京都市京セラ美術館 講演室/ 京都)、 「あいまいな あわいの まにまに」(はじまりの美術館/ 福島)、「特別展 境界をこえる」(徳島県立近代美術館/ 徳島) 、「Videopark’23: IDENTITY PARADOX」 (Galerija Reflektor/ ウジツェ、 セルビア)、「DOTDOTDOT 2023, ALL THOSE SENSATIONS IN MY BODY」 (ウィーン民俗学博物館/ オーストリア) 、「2023年度コレクション展Ⅱ Welcome!新収蔵品歓迎会」(兵庫県立美術館/ 兵庫)、「記憶と時間の経過」(ギャラリーヤマキファインアート/ 兵庫)、 「M+ at Night: Seen and Unseen」(M+/ 香港)

【受賞歴】
2006「トロント・リール・アジアン国際映画祭」Wallace Most Innovative Film or Video Production Award受賞
2006「AMUSE ART JAM」 準グランプリ 受賞
【作者情報】
林勇気

会期2019年10月19日(土) - 2019年11月29日(金) 休廊日 : 日・月曜日
開廊時間11:00 - 13:00 / 14:00 - 19:00 
会場ギャラリーヤマキファインアート
所在地〒 650-0022 神戸市中央区元町通 3-9-5-2F
問合せTEL: 078-391-1666  FAX : 078-391-1667  MAIL: info@gyfa.co.jp
アクセスJR ・阪神 元町駅 西口より徒歩 1 分
料金無料