芝高康造 展

芝高康造 展《draw14-Ⅱ》Burin, Arches 250g, Monotype Print, Drypoint / 55 × 59 cm / 2014 

2026年9月11日(金)- 10月10日(土)

この度、ギャラリーヤマキファインアートでは、現代美術家・銅版画家として長年独自の表現を追求しつづける芝高康造の個展を開催いたします。当ギャラリーにおいて、4度目の開催となる本個展では、モノタイプを中心に、芝高の変幻自在な線の表現と、その魅力を伝える作品をご紹介いたします。

1948年、大阪市に生まれた芝高康造は、武蔵野美術短期大学を卒業後、一貫して銅版画制作に重きを置いてきました。国内外の国際版画ビエンナーレ等でも高く評価されてきた表現の核にあるのは、酸などの腐食液に頼らず、ビュラン※を用いて銅板を直接力強く彫り込む「直彫り(エングレービング)」の技法です。

一見すると静謐な画面ですが、近づいて見れば見るほど、鋭く緊張感を帯びた一本一本の線の密度に圧倒されます。作家が身体を傾け、全身の体重を使って自らの手で硬質な金属を削り出すことで生まれる線は、幾重にも重なり合い、画面に独自のリズムと深い奥行きを生み出しており、見る者に強い生命力を感じさせます。

無数の彫り跡に目を凝らすとき、私たちは、作家が銅板という物質に直接刃を入れた、生々しい手の軌跡と強靭な意志をまざまざと体感することになります。デジタルな表現が溢れる現代において、硬質な金属の抵抗を受け止めながら、全身全霊で一本の線を刻み込んでいくそのプロセスは、まさに「身体と物質の対話」そのものといえるでしょう。

彫り跡の一筋一筋に宿る圧倒的な手仕事の気配は、写真や画面越しでは決して伝わりません。物質のなかに人間の手と意志を刻み込んだ、身体の芯に迫ってくるような強烈なリアリティを放つ作品を、ぜひ会場でご体感ください。

 

※ビュランとは、先端が斜めに切断された鋭い彫刻刀のことであり、銅版画技法の名称にも用いられています。非常に高度な技術と多くの労力を要する手法であり、ビュランを用いて直接版を彫り進めていくエングレービング技法を指します。

 

 

 

シテール島へⅦ, 2014, Béran Arsh250G, Monotype print, Burin, 36×36 cm, ©Kozo Shibataka

 

 

ナギサ7B, 2014, Béran Arsh 250G, Beran Alsi 250G, Monotype Print, Burin, 56.5×76 cm, ©Kozo Shibataka

 

 

draw2, 1979, Pencil, paper, 47.0×63.9 cm, ©Kozo Shibataka

 

 


【主な個展】
1972個展 シロタ画廊(東京)
1975「芝高康造個展」村松画廊(東京)
1978「芝高康造展」平安画廊(京都)
1979「芝高康造展」信濃橋画廊エプロン(大阪)
1981「芝高康造展」galerie16(京都)
1990「芝高康造個展―銅版画・素描―」gallery coco(京都)
1994「芝高康造展―銅版画―」ART BOX(大阪)
1994「芝高康造展」ESPACE446(大阪)
1994「芝高康造展」BASE GALLERY(東京)
1996「芝高康造展」ベル書店2Fギャラリー
2001「芝高康造 銅版画展」恰(アタカ)美術館(徳島)
2005「芝高康造展」Gallery Den(大阪)
2005「芝高康造展 掌」ギャラリーR・P(大阪)
2006「芝高康造展 痕」シェ・ドゥ-ヴル(大阪)
2008「芝高康造展 ボッティチェリをほる」信濃橋画廊5(大阪)
2009「芝高康造展 散華」ウーニーポンポンカウカウ(大阪)
2010「芝高康造展 ボッティチェリ逍遥―『ヴィーナスの誕生』による直彫銅版画―」ニキロワット58(大阪)
2011「芝高康造展 五月蝿なす―ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』による直彫銅板画―」2kw58(大阪)
2012「芝高康造展 祭り・群踊」天野画廊(大阪)
2012「芝高康造 銅版画展」芦屋画廊(兵庫)
2013「芝高康造展 地・千日前」GALLERY Ami-Kanoko(大阪)
2013「芝高康造展 ナギサ」天野画廊(大阪)
2015「芝高康造展 New Works」Gallery Yamaki Fine Art
2018「ボッティチェリによる銅版画 芝高康造 個展」芦屋画廊kyoto
2024「芝高康造 銅版画展―漂流ー」藤影堂(奈良)
2025「芝高康造 展」天野画廊(大阪)
2026「芝高康造 展」藤影堂(奈良)

【主なグループ展】
1978「知性と秩序:八人の造型展」信濃橋画廊(大阪)
1980「北野正治・黒川博・芝高康造・森田耕太郎 4人展」信濃橋画廊(大阪)
1982「アート・ナウ ’82」兵庫県立近代美術館(兵庫)
1987「第17回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ」(ユーゴスラビア)
1988「第12回クラフク国際版画ビエンナーレ」(ポーランド)
1991「クラクフ国際版画トリエンナーレ’91」(ポーランド)
1992「いま絵画は―OSAKA ’92」大阪府立現代美術センター(大阪)
1992「Perspectives from Japan: Nine Printmakers」Extension Gallery(トロント、カナダ)
1997「10 From Osaka Art」、54 Gallery(ニューヨーク、アメリカ)
1997「地のアルチザン・6人のかたち」ESPACE446(大阪)
1998「HANGA-New Direction in Japanese Printing」、Graphic Studio Gallery(ダブリン、アイルランド)
2002「JAPANESE CONTEMPORARY ART Exhibition」土日基金文化センター(アンカラ、トルコ)
2004「gallerism2004」大阪府立現代美術センター(大阪)
2005「人+己+口 展」耕仁美術館(ソウル、韓国)
2008「International Book Art Exhibition in cheong-Ju」韓国工芸館(清洲、韓国)
2009「地の波」GALLERY いろはに(大阪)
2010「Book Art 2008 Japan-Korea」Gallery Jinsun(ソウル、韓国)、クンストバウ(東京)、ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2010「乾・坤」芦屋画廊(兵庫)
2013「芝高良美 陶器 芝高康造 銅版画」シェ・ドゥ-ヴル(大阪)
2014「Book Art 20013-14 Japan-Korea/ 本の分裂―棚と机―」中之島デザインミュージアム(大阪)
【作者情報】
芝高康造

会期2026年09月11日(金) - 2026年10月10日(土) 休廊日 : 日・月・火曜日
開廊時間11:00 - 13:00 / 14:00 - 18:00 
会場ギャラリーヤマキファインアート
所在地〒 650-0022 神戸市中央区元町通 3-9-5-2F
問合せTEL: 078-391-1666  FAX : 078-391-1667  MAIL: info@gyfa.co.jp
アクセスJR ・阪神 元町駅 西口より徒歩 1 分
料金無料