岸田久弥は日本とニューヨークを拠点に活動する現代美術作家。京都市在住。関西大学でグローバリゼーションや環境問題など実社会問題に触れ、自身の美術表現底上げのため社会構造を学ぶ。2013年単身渡米し、2017年ブルックリン大学で美術学学士を取得。同年同大学で行なわれたCharles G. Shaw 美術部門でアワードを獲得。2021年にニューヨーク市立大学大学院美術学修士課程を修了。
透視法を再文脈化しながら、生命のダイナミズムと生物多様性をアイコニックな形態で描き出す作品は、19世紀後半「自然」という概念が西洋から日本へ伝わる以前の、日本古来の自然観や哲学をベースに展開する。超現実主義の芸術言語に影響を受けた岸田の表現は、生命活動が生み出す目に見えないエネルギーの存在を可視化し、自然環境に対する既成的視点の転換を促すことで、自然界だけでなく人類間にも存在する階層構造を再考するものである。すべての構成要素が支え合い繋がる世界を絵画平面上に構築しながら、作家自身「共生・共存」を探求し、現代社会を見つめ直す試みである。
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作者経歴
1990
兵庫県宝塚市に生まれる
2013
関西大学 政策創造学部 政策学科卒業
2017
BFA Studio Art Brooklyn College 卒業
2021
MFA Studio Art The City College of New York 修士課程修了
主な個展
2021
RUTEN —Pulsation of Beings, Compton-Goethals Gallery, The City College of New York,/ニューヨーク
主なグループ展
2023
「ABSTRACTION‐絵画の可能性‐展」ギャラリーヤマキファインアート/神戸
2020
REALITIES, Compton-Goethals Gallery, The City College of New York/ニューヨーク
2020
Women Make Art 2020, CCNY Cohen Library Archives Gallery/ニューヨーク
2018
JART8TH, Williamsburg Art & Historical Center /ブルックリン, ニューヨーク
2018
Flower in a Brick World, RESOBOX, New York /ニューヨーク
2017
RECENT WORKS, Boylan Project Space /ブルックリン, ニューヨーク
2017
Transition, Aquarius Studios / ブルックリン, ニューヨーク
2016
Points, Rabbithole Studio /ブルックリン, ニューヨーク
主な受賞暦
2020
Connor Merit Scholarship (給付奨学生) 受賞, The City College of New York
2019
Connor Merit Scholarship (給付奨学生) 受賞, The City College of New York
2017
Charles G. Shaw 美術部門アワード受賞, Brooklyn College
2013
関西大学学部成績優秀者受賞
2012
関西大学学部成績優秀者受賞