展覧会

GYFA show「Resonance」Joerg LEHMANN「nocturn10」2007 28×42cm 

GYFA show「Resonance」

2024年12月18日(水) - 2025年01月16日(木)

2024年12月18日(水)- 2025年1月16日(木)

このたびギャラリーヤマキファインアートでは、GYFA show「Resonance」展を開催いたします。本展では、写真表現を媒介に独自の思考を深め続ける3人の現代美術家の作品をご紹介いたします。彼らは、互いに全く異なる思考とプロセスに基づいて作品を制作しています。しかし、作品を対比的に眺めてみると、写真表現特有の光と影を駆使しながら対象の存在や本質に迫ろうとする彼らの姿勢には、共鳴しあう感性を感じ取ることができます。本展では、彼らの作品の間に生じる共鳴に着目しながら、造形上のあらわれ方の違いやまなざしの差異に迫ります。

 京都を拠点に活動する上野倫可は、人物の心の動きを表現しようと、被写体と親密な時間を共有しながら、対象の身体にふりそそぐ光を丁寧に撮影しています。彼女は、一瞬の光の変化と人の心の機微を重ね合わせることによって、被写体のアイデンティティやセクシュアリティ、ジェンダーなど、人間の力強い生命力を写真によって顕在化させようとしています。一方、パリを拠点に商業写真家として活動するヨルグ・レーマンは、月の光に照らし出される人体彫刻を被写体に、それを綿密に練られた構図で捉えています。繊細に表現された光と影のコントラストが、映画のワンシーンを思わせるような抒情性を生み出し、彫刻が宿す造形的な美しさをより一層際立たせています。また、マルチアーティストとして活動する藤本由紀夫は、マルセル・デュシャンの光学実験をヒントに、コマの運動と軌跡をフォトグラムの技法で捉えています。コマが倒れていくまでの運動を幻想的な光の痕跡に変換して表現し、視覚と次元についての独自の思考を探求しています。

ギャラリーヤマキファインアートでしか見られない、3人の共鳴を是非この機会にご高覧ください。