展覧会

丸橋光生個展「s ‘n r / s s ‘n c / w w 2」

丸橋光生個展「s ‘n r / s s ‘n c / w w 2」

2021年12月11日(土) - 2022年01月29日(土)

  

ギャラリーヤマキファインアートでは2021年12月11日(土) ~2022年 1月29日(土)まで、丸橋光生個展「s ‘n r / s s ‘n c / w w 2」を開催いたします。丸橋光生(まるはしみつお)は1982年京都に生まれ、広島を拠点に活動する注目のアーティストです。視覚と認識をテーマに作品を制作し、わたしたちが普段何気なく行っている「視る」、「認識する」という行為について意識を向けさせるとともに、いかにわたしたちの認識が不確かなものかということを問いかけます。「認識は経験からなる」ということをキーワードに、彫刻を起点にインスタレーションや映像など、メディアを軽やかに飛び越えて縦横無尽に模索し表現してきました。
作品シリーズの一つである「Statues and Rods(像と棒)」において丸橋は、「立体的な閉鎖性(注1)」、「凝密性(コンパクトネス)(注2)」といった彫刻の特性とされる概念から出発し、彫刻に限らない「物」の「充実感」「充足感」といったものに問題意識を広げ、それらを毀損させることを試みるインスタレーションを展開してきました。また映像作品の「窓洗い」のシリーズでは、延々と窓を洗い続ける映像を映すことで、鑑賞者にモニターの中の世界と私たちがいる現実世界の境界面を意識させ、そして、物体にそれそのものを指し示す文字を貼り付ける「文字とイメージ」のシリーズは、イメージと文字が意識の中でささやかな衝突を起こし、愉快で奇妙な混乱を鑑賞者にもたらします。このようにして丸橋は一貫して通常の視覚体験からの逸脱を図ってきました。そしてそれが丸橋にとっても悦びだと言います。2021年11月には、広島市現代美術館での参加型作品《どこかの窓洗い》において、鑑賞者のスマートフォンやパソコンの端末上に作品を展開することで、コロナ禍における美術作品と鑑賞者とのコミュニケーションの新しいかたちを提示しました。
 ギャラリーヤマキファインアートでの初個展となる本展は、彼のこれまでの作品から新作までを約10点展覧いたします。これら客体化(作品化)された身近なものたちは、このタイトルのように一見意味を持たない何かとして、鑑賞者へささやかな混乱を生じさせ、視覚認識するということにおいて新たな側面をもたらすでしょう。
 神戸初個展、軽やかでポップ、ウィットのきいた作品群をぜひご高覧ください。徹底した感染予防対策を行った上でお迎えいたします。

(注1)ウィルヘルム・ヴォリンゲル『抽象と感情移入』1908に登場する概念、(注2)ハーバード・リード『彫刻とはなにか』1956に登場する概念

※12月11日(土) 作家在廊予定